加熱方式が違う

ちなみに、IHとは「Induction Heating」の略で、直訳で「誘導加熱」という意味です。

これら3種類の炊飯器は、加熱方式が違います。

マイコン式は鍋の底からだけの熱で炊く方式、IH式は磁場を使った電磁誘導加熱により釡全体からの熱で炊く方式、圧力IH式はIH式に加えて水蒸気を閉じ込めることによる圧力で高熱を出す方式となっています。

かまどで炊くご飯と比較しても遜色のない味わい

この中でマイコン式が1番古く、1955年に発売されました。火力が弱く、それまで主流だったガス釜で炊くご飯よりも味が劣りました。

この後、1988年にIH式炊飯器が発売され、炊飯器で炊くご飯の食味がとても良くなりました。

それから4年後の1992年には、圧力IH式炊飯器が発売されます。

これによって、ご飯の味はかまどで炊くご飯と比較しても遜色のない味わいになりました。

写真=iStock.com/liebre
かまどで炊くご飯と比較しても遜色のない味わい(※写真はイメージです)

内釡も進化を遂げて、お米が加熱されやすいものが登場してきました。

具体的には、熱の伝わりやすい銅やダイヤモンドなどを貼り付けたもの、遠赤外線効果がある炭やセラミック素材を使ったものなどです。

その後も電気炊飯器の進化は続きます。超音波を起こしてお米にしっかり水を吸収させる機能が付いた「超音波炊き」、蒸気を外に出さずに釜の内側に熱を溜める「蒸気レス」など、新しい技術が圧力IH式に組み込まれることで、さらに美味しく炊けるようになってきています。