お米のおいしい食べ方はあるのか。米・食味鑑定士の芦垣裕さんの書籍『米ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)より、「本当に正しいお米の炊き方」の解説をお届けする――。
高火力だとお米が美味しくなる
写真=iStock.com/Koshiro Kiyota
高火力だとお米が美味しくなる(※写真はイメージです)

高火力だとお米が美味しくなる

お米はそのまま食べることはほとんどなく、何かしらの調理を加えたり、おかずを添えたりして食べています。その中でも「炊く」という調理方法が代表的です。

では、お米を炊いて食べる調理方法は、いつから日本に根づいたのでしょうか。

考古学によれば、稲作が始まった当初はお米を煮て調理をするのが一般的で、後に蒸す方法に変わり、さらに中世になって釜で炊く方法になったと言われています。

一口に「炊く」といっても、その炊き方は様々ですが、基本は美味しいお水を適量に入れてお米に十分に染み込ませ、焦がさない程度になるべく高火力(98度以上)で加熱することです。

高火力だとお米が美味しくなる理由は、高温にすることでお米のでんぷん質が変化し、独特の粘りとうま味を持つようになるからです。

また、高温によって中の水が対流すると、お米の1粒1粒にムラなく熱を伝えることができます。

「マイコン式、IH式、圧力IH式」の違い

皆さんは、お米を普段どのように炊いているでしょうか。

電気炊飯器、土鍋、調理鍋、フライパンなど、炊くための器具は様々です。その中でも、現在最も多くの人が使っているのは電気炊飯器だと思います。

電気炊飯器には色々な種類があり、主な種類にはマイコン式、IH式、圧力IH式が挙げられます。

価格はマイコン式が1番安く1万円以下、IH式は1万円~3万円くらい、圧力IH式は3万円以上するのが一般的です。