しかも、ほめる行為は、相手の意見を前向きに受け入れる姿勢の表れなのだ。

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STEP3

このような、相手の心をグッとつかむ報・連・相のポイントは、「みほこさん」の法則と覚えよう(図・STEP3)。

「み=認める」。相手の存在の大きさを認めること。例えば、「さすが部長、鋭いですね」。

「ほ=ほめる」。特に相手が意識していないような意外なところをほめると効果的だ。「部長の笑顔を見ていると、みんな前向きな気持ちになるんですよ」。

「こ=肯定する」。相手の発言内容をそのまま受け入れる。「○○とは、おもしろいアイデアですね」。

「さん=賛成する」。「まったく同感です」「まさに私も同じことを考えていました」。

こんなほめ言葉で、どれほどの効果があるのかと思う人もいるかもしれないが、人は事実でなく言葉に反応するもの。Iさんという人気スーパーモデルがいる。実名は伏せるが、誰でも知っている長身の美貌の持ち主だ。

彼女が高校時代、通学のバスの中で目の前にいた男が振り返りざまに背の高い彼女に向かって「化け物だ」と言ったそうだ。彼女はその一言で鬱病になり、外に出るのも怖くなってしまったという。

誰もが認める美貌は事実であるが、たった1人が発した「化け物」という言葉が、本人にとっては事実が崩れ去ったかのようなショックを与えてしまったのだ。

だからこそ、報・連・相では言葉を選び、相手を気持ちよくする言葉を使おう。相手が気持ちよくなれば、2人の関係もよくなり、言いたいことが伝わりやすくなる。おまけにこちらの能力も正当に評価してもらえる。いいことずくめなのだ。

(構成=斎藤栄一郎)
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