「さすが部長」の一言で変わる
どのように言うかのポイントは、「してよニッコリ」の法則と覚えよう(図・STEP2)。
まずは「し=視線」。「目は口ほどにものを言う」のことわざどおり、人柄や心は必ず目に表れる。相手の目をしっかり見つめて、相手に関心を持っているという気持ちを伝えれば、好印象になる。
「て=手の動き」とはジェスチャーをつけることで熱意を示す。
「よ=よい姿勢」。体の姿勢だけでなく、服装や髪形、態度も含まれる。清潔感とマナーを心がける。
最後に「ニッコリ=笑顔」。不快感を与えない爽やかで親しみのある笑顔で臨むことが大切だ。
さらに、報・連・相のやりとりの中に「ほめる」行為を追加すると、大きな効果が期待できる。
例えば、上司に営業の次の一手を相談したとしよう。上司が示した解決策に「はい、わかりました」で帰ってしまっては、印象はよくない。上司の解決策を聞いたら、「いいアイデアをいただきました」とか「さすが部長ですね」などと、ほめるのだ。
人間誰しもほめられればうれしいもの。ほめることは、良好な人間関係をつくる基本でもある。もちろん、上司だけでなく、同僚、友人、家族、子供など誰とコミュニケーションを取るときでも効果がある。
ほめる行為をお世辞やおべっかなどとネガティブに捉える必要はない。下心といっても、しょせんは相手との関係を良好にしたいという下心だ。それがばれて困ることなどない。むしろ、その思いをたっぷり込めてほめればいい。心の底からいい関係をつくりたいと思っていれば、その思いが詰まったメッセージになるはずだ。