すると何が起きるでしょうか? 何か必要な作業が出てきても、もう何もすることができません。さらに常にメモリがいっぱいなので、動きも悪くなります。具体的にはいつも何かに急かされているような感じがして、常に何かの考えごとが頭から離れません。

つまり気持ちに余裕がなくなるだけではなく、アナタの本来のパフォーマンスが発揮できないことになります。それどころか、場合によってはうつ病など健康を害する可能性すらあります。

「なんとかなる」と思ってるうちから体にはサインが出る

では、この「いっぱいいっぱい」な状態をどう察知すればいいのでしょうか。人は好んでいっぱいいっぱいになるわけではありません。やらなければいけないことを処理しているうちに、気がつけばいっぱいいっぱいになってしまっているのです。そのときは「なんとかなるだろう」ぐらいにしか思っていないこともあるのです。

実は「いっぱいいっぱい」にはいくつかのサインがあります。それを察知できれば、事態が深刻化する前に対処することができます。そのサインをいくつかご紹介したいと思います。

(1)感情がネガティブになりやすい

いっぱいいっぱいになると、視野が狭くなります。全体的に物事を見通して把握する余裕がなくなります。すると、漠然とした不安が漂うようになることがあります。また、元気なときには気にならなかった小さなことが気になるようになります。

そしてそれを悪いほう、悪いほうに考えやすくなります。自分にも自信が持てなくなるようになります。「なんとかなるだろう」という気持ちが以前よりぐっと減ってきたら、「いっぱいいっぱい」のサインです。

(2)ぼーっとしたり、物忘れをしたりする

「いっぱいいっぱい」になると、脳の機能のキャパが限界に近づいています。すると、何も考えられなくなって、気がつけばぼーっとしていたり、普段はしないような物忘れが起きたりします。普段起こさないようなミスも起きたりします。

(3)体の症状が出やすくなる

体のだるさが出たり、頭痛、消化器の症状が出やすくなったりするなどの症状も出ることがあります。それぞれ個人の起きやすい症状があれば、それが強く出やすくなります。たとえば頭痛持ちであれば頭痛が頻回に起きるようになるなどです。