フワちゃんがSNSに投稿した「暴言」
タレントのフワちゃんが、大炎上している。よくあるXの炎上と思いきや、レギュラーラジオ番組の出演辞退をはじめ、影響が続いている。
そのポスト(投稿)は、8月4日の日曜日の昼下がり(14時43分)のことだった。タレントのやす子が2日前に書いた「やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす」とのポストを引用しながら、フワちゃんが「おまえは偉くないので、死んでくださーい 予選敗退でーす」と返したのである。
やす子オリンピック
— やす子 (@yasuko_sma) August 2, 2024
生きてるだけで偉いので皆
優勝でーす???????????????????
当該ポストをすぐに削除したフワちゃんは、それから約9時間後の同日23時41分に謝罪する。ただ、その間にInstagramのストーリーを更新し、水着姿の写真を公開していたことも指摘されており、火に油を注いだ。
騒動は収まらず、翌5日月曜日には、深夜(6日午前3時)に放送予定のラジオ番組「フワちゃんのオールナイトニッポン0」の休止が発表され、それについても、フワちゃん自身が、あらためて謝罪した。
昨日の私の不適切な投稿により、本日のラジオは休止となりました。
— フワちゃん FUWA (@fuwa876) August 5, 2024
私自身の投稿で、ご本人はもちろん、投稿を見た方々を深く傷付けてしまったことを心から後悔しています。
本当に申し訳ありませんでした。 https://t.co/LHkjvI4Rr2
当初は、Xアカウントの乗っ取りが疑われるほどだったが、続く謝罪に、その説は消え、ネット上では、フワちゃんへの集中砲火が止まる気配がない。
フワちゃんは、言わずとしれたYouTuber出身であり、大手事務所に所属していない。XやInstagramでの発信は、本人の思うままであり、制限がない。そうした危うさが、今回の大炎上を招いた原因と考えられよう。
YouTuber出身のタレント特有の危うさは、そこに限らない。特にフワちゃんは、出自を活かしたギャップ(萌え)で売ってきたからである。
本当は「いい子」というイメージ戦略
フワちゃんといえば、「消しゴムマジックで消してやるのさ」というCM(現在は非公開)でのセリフに象徴される「タメぐち」が代名詞である。大物タレントだろうが、学者だろうが、弁護士だろうが、誰かれ構わず、遠慮なく話しかける。言い方だけではない。内容も、件のCMのように、ぞんざいというか、端的に無礼である。
奇抜なファッションも「らしさ」を形づくってきた。スポブラ(スポーツ用ブラジャー)でヘソを出し、下半身はホットパンツ姿で、全身の多くを露出する。髪の毛は、お団子にまとめた上で、パステルカラーのヘアゴムやネックレスで固める。おしゃれなのか、ダサいのか。少なくとも、人前に出る格好として品行方正とは言いがたい。
突拍子もない行動が耳目を集めてきたし、テレビ収録への遅刻も、たびたびネット記事になるなど、非常識な振る舞いを続けてきた。
他方で、フワちゃんは支持されてもきた。タレントのベッキーは、「あの人にマジメを求めてどうするの?」とコメントしたと報じられている。それどころか、「実は敬語が使える」とか、「根はいい子なんです」とも擁護されてきた。フワちゃんが、テレビにとどまらず、世界的企業GoogleのCMでも求められてきた理由がここにある。
YouTuber出身の、常識知らずで、無鉄砲なキャラでありながら、その実は、ちゃんとしている。そのギャップ(萌え)にこそ、視聴者や広告代理店、そして大企業が魅力を感じてきたのではないか。この点は、炎上騒動が、なかなか鎮火されない原因にも通じる。