具体例は“重要性”を説明するために使う
「重要性について述べる」とは、言い換えれば、「重要性の程度(高いor低い)」を答えるということです。二つ目の解答は「とても重要」「業務上、極めて重要」というように、「重要性の程度(高いor低い)」がはっきり書かれています。
また、初めと後の二つの解答では、業務上のコミュニケーションに関して、同じ例が挙げられていますが、書き方が違います。
仕事で発生したトラブルについてはすぐに上司に伝えるとともに、現場のメンバーとも情報を共有している。
また、日ごろから職場のスタッフに対して、何かあったらいつでも相談するように伝えているし、相談がなくとも気になるスタッフがいたらこちらから声をかけるようにしている。
このように、私は常にコミュニケーションをとりながら、業務を進めていくことを心がけている。
初めの解答は、「私はこういうことをやっています」という、実行例を挙げたに過ぎません。後の答案は、具体例の取り上げ方が違います。
トラブルが発生したときは、すぐに上司に伝えるとともに、現場のメンバーとも情報を共有することで、ダメージを最小限に抑えることができる。
また、日ごろから職場のスタッフに対して、何かあったらいつでも相談するように伝えたり、気になるスタッフがいたらこちらから声をかけたりすることで、スタッフが安心して働くことができる。
このように、コミュニケーションをとることは、業務上、極めて重要な意味を持っているのである。
ここでの具体例は、「コミュニケーションをとることで、トラブルのダメージを最小限に抑えることができるし、スタッフが安心して働くことができる。だからコミュニケーションをとることは、業務上、極めて重要なのだ」というように、「コミュニケーションをとることがどれほど重要なことなのか」を説明するために挙げられています。
これならば、答案全体が「業務におけるコミュニケーションの重要性について述べてください」という問いかけの答えになっています。