「軽く扱われている気がする」と傷つく

とくに繊細な人は、傷つきやすい人でもあります。何に傷つくのでしょうか? 原因は8~9割がた人間関係にあります。

「挨拶したのに無視された(感じ悪く返された)」「大事にしている価値観を否定された」「軽く扱われている気がする」など、人から大切にされていないと感じて傷つくのは、特別敏感な人でなくとも、よくあることです。

加えて、繊細さ・敏感さによって大きく感じられるストレスもあります。

たとえば、人と接したときに「自分が情けない」と思ってしまうという、繊細な人ならではの悩みです。「困っている人を助けられなかった」「親切にしたつもりが、見当違いだった」「変な言い方をして誤解させちゃったかも」「場が盛り上がらないのは、私のせい?」など、の終わりに思い出しては悩んだりしていませんか?

もしかしたら、思い出すのは、今日のことどころか、何年も前のことだったりするかもしれません。頭ではきっと、気にしすぎだとわかっているはずです。「そんなこと、いちいち気にしてたらキリがないよ」と人から言われた経験も、一度ならずあるでしょう。でも、やめられるなら苦労しないよ……と、思いますよね。

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「期待しない」という防具を装着すべき

でも、気にするのをやめることはできます。自分を責める気持ちも、人の言動に傷つく気持ちも、止められます。その方法はただ一つ、「期待しない」です。これはすべてのお悩み対策の根幹と言っても良いくらいの重要事項です。

期待とは言うまでもなく、「良いことが実現するはず」と期待することです。一見ポジティブで、前向きな姿勢ですね。ところが、これこそが「傷つく・気にしすぎる」、つまり日ごろのチクチクした感情の原因なのです。

「大切にしてもらえる」と期待するから、そうならなかったときに傷つくのです。「自分ならできるはず」と思うから、できないときに傷つくのです。

当たり前のように、期待を抱いて生きていませんか? それは、丸腰で戦場に突っ込んでいくようなものです。傷つきやすい人ならなおさら、「期待しない」という防具を装着すべきです。