五感をフルに使いながら読書すると右脳が活性化する
〈4:衣服や気温、においや味に注意を向けながら読む〉
脳には、「視る(視界)」「聴く(聴覚)」「話す(言語)」以外にも、におい(嗅覚)、皮膚感覚(触覚)、味(味覚)などを司る、さまざまな部位があります。
五感をフル稼働して読書をすると、くちやかましい左脳は後ろに下がり、脳はますます右脳に頼ります。
本を読みながら、衣服の肌触りを感じてみてください。心地よい感触がしますか。ゆったりとリラックスできていますか。ページをめくるたびに、衣ずれの音がするかもしれませんね。
部屋の温度はどうですか。少し寒いですか。暑いですか。
においはどうでしょうか。アロマを焚いて、いい香りが漂っているでしょうか。
何か飲んでいますか、食べていますか。芳醇なコーヒーの味を楽しんでいるでしょうか。
五感を研ぎ澄ませて、あらゆる感覚に敏感になりましょう。
本を読んでいる自分を俯瞰で見ている状態が理想
〈5:上級編・メタ認知で読む〉
これまでに説明したオープンマインド・リーディングを実践するとき、私は「メタ認知」で本を読んでいる感覚があります。メタ認知とは、ざっくりいうと、「認知している自分を俯瞰的に見る」ということです。本に意識を集中させるのではなく、自分の意識が自分の外部にあると捉え、その場所で、本の内容と自分の感覚や知識を照合させるイメージです。
オープンマインド・リーディングでは、さまざまな感覚に意識を向けるため、おのずと自分自身や世界を見る目が俯瞰的になってくるのです。
「もう一人の自分が、読書をしている自分を見ている」ともいえます。
これは右脳的な感覚なので、言語で理解するのではなく、実践によって感覚をつかむしかありません。反対にいうと、この感覚がつかめたとき、あなたは右脳を活用した読書ができているということです。
最初のうちはこの感覚がわからなくても、継続しているうちに必ず自分のものになります。難しく考えず、気楽に取り組みましょう。