雑誌の1行17文字を「1ブロック」として読む
準備ができたら、小さな四角形からひとつずつ順に、大きな四角形を見ていきます。一つの四角形は0.5秒間隔で見ていきます。一番外側の四角形まで見終わったら、もう一度、一番小さな四角形から順に見ていきます。
トレーニングの合計時間は一般的に180秒を基準にしますが、これにこだわる必要はありません。90~180秒を目安にしましょう。
「高速間違い探しトレーニング」は、新聞や雑誌に掲載されている「間違い探しゲーム」に似たものです。たとえば、2つの絵が並べてあり、違っている部分を探すものです。その場合、多くの人は絵の左上からZの文字を描くように視線を動かして、チェックしていくはずです。速読のトレーニングでは、全体をぱっと見るようにします。絵の中心に視点を合わせて全体を見る、絵の四隅を見る感覚で全体を見るイメージです。その状態で、どこに違和感があるかを見つけます。制限時間を設けることも重要です。時間を決めてより速くすべての間違いを見つけていきましょう。目安時間が決められている場合には、その3分の1程度を目標にするといいでしょう。競い合う相手がいれば、さらに効果的です。素材は新聞や雑誌の「間違い探しゲーム」をそのまま利用してかまいません。
「雑誌一行読みトレーニング」は、雑誌を利用して、視野を広げる方法です。『プレジデント』の場合、記事は基本的に1行が17文字になっています。トレーニングを始めたばかりの人が1行を塊で見て理解できる文字数は10文字前後ですが、トレーニングに慣れてきたら、雑誌を使って1行単位で文字を塊で見る練習をしましょう。文字をブロック単位で見る感覚が摑めるはずです。手元に雑誌がなければ、スマホでニュース記事を表示してもかまいません。スマホに対応したニュースサイトの場合、1行に25文字前後で表示されるケースが多いでしょう。その場合、1行を半分ずつ、左右に分けて見ると、1ブロック11~14文字にできます。