英語が話せるだけの連中を威張らせておけない
さまざまなところで言っていますが、私がまともに英語に向き合ったのは31歳のときです。いちおう京都大学に合格しているので、受験英語はある程度できて、英語もなんとなく言っていることは単語で理解できている部分はありました。ただ、会社で英語の電話がかかってくるとダメ。英語ってだけで緊張するし、電話に出ちゃうと、速くて何を言われているのか分からない状態。
でも、この電話に出たのも、実は英語がまったく喋れないのに無謀にも就職した米国系のコンピュータ会社のいじめみたいなもので、私よりも仕事ができない社員たちが「村上さん、電話」って言うわけです。電話に出ると、ネイティブ・イングリッシュでまくしたてられて、滝のような汗ですよ。
実際、私を笑っていた人たちは、英語力以外では私に勝るものはなかったんですが、私を笑っている声が聞こえるわけです。これはまずいと思いましたね。日本では伝説的なコンピュータ会社でしたので殿様商売で、営業といっても、予算が取れたユーザー企業からの電話をただ待っているような連中の風下に立たされたんじゃ、話にならないし、ただ英語が話せるだけの連中を威張らせておくわけにはいかなかったんです。
1日3時間の英語学習は「朝飯前」
そこで、私は1日3時間、ほとんど1日も休まず3年間、英語を勉強しました。どうやって3時間も1日に工面したんですか? とよく聞かれるのですが、それ以前の職場では残業月200時間生活をしていたので、3時間の英語学習なんか、文字通り朝飯前という感覚でした。
1日3時間というと、結構なハード・スケジュールだと思う方もたくさんいるでしょう。でも、実際時間なんか気を付ければいくらでもつくれます。人によっては通勤だけで2時間もあるじゃないですか。そういうアイドル・タイムも含めて考えれば、時間なんていくらでも工面できます。仕事前だって、仕事後だって、1日3時間は絶対につくることができるんです。