約3300時間を費やして得られた成果

私の勉強法は極めてシンプルでした。やったことは3つです。

とりあえず英単語をたくさん見ること、英語を1日1時間聞くこと、1時間英語の本を読むこと。これを3年間やりました。合計すると、3300時間程度です。

ネイティブ・レベルとはいかないまでも、5年後にはオーストラリアで英語で講演、8年後には米国本社勤務を命じられ、5年の本社勤務のあとに日本法人に取締役マーケティング本部長として帰任、その後は外資系企業の日本法人の社長を何社か務め、そしてグーグル本社副社長兼日本法人社長まで上り詰めることができました。

積み上げた本
写真=iStock.com/Svitlana Unuchko
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英語ができないだけで「頭が悪い」

外資系に行って思ったのが、英語が分からないとチンパンジー扱いされるってことです。つまり、英語ができないだけで、頭も悪いと思われるんですよ。あいつが何も言わないのは、英語ができないからだ、というよりも先に、頭が悪いからだ、と思われてしまうんです。

ちょうど、『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』と一緒なんですよ。あの中に偶然IQが高くなったシーザーと呼ばれる猿が出てくるんですけど、喉の構造の問題で話せないわけです。そうすると、いくらIQが高くても、喋れないから、いつまでもチンパンジー扱いなわけです。分かりやすく言うと、当初、私もそれと同等の扱いを受けました。

英語ができないだけでひどいな~、なんて言ってくれる人もいるんですけど、そんなことでいちいち悲観していてもなんの意味もありません。世界でビジネスをするなら英語は必須だというのは、もう何年も前から分かっているんだから、一生日本で日本人だけ相手にしてビジネスしたいなら別ですが、少しでも海外に目が向いているのであれば、英語は必須です。

だいたい今の時代、日本でビジネスする上でも英語運用能力はあったほうがいいですからね。

よく、自分はもう今から英語を学ぶのは遅いとか、そんなに必要性を感じないと言う人がいますが、いったい日本のどこに住んで、何をしているのか、不思議でなりません。それくらい、今や英語は必須だと私は思っています。もちろん通訳をつけることができる人は必要ないですけど、それ以外の人は今すぐ英語の勉強を始めてください。