死亡リスクが26%上昇するお腹に現れるサイン
心筋梗塞のリスクを下げるオメガ3脂肪酸が含まれる魚の脂も積極的に摂りましょう。魚を調理するのが面倒でしたら、サバ缶をサラダに入れるだけでも十分です。一度で魚と野菜を同時に摂ることができます。肉も積極的に摂りましょう。タンパク質を摂るためには鶏のささみや胸肉がいいと言われることもありますが、種類はなんでも大丈夫。強いて言うならタンパク質も鉄分も豊富な牛肉でしょうか。
何を食べたらいいか迷ったら、とにかく「まるごと」食べることを意識してみるとよいでしょう。野菜や果物も皮に栄養素がたぷり含まれているので、皮はむかないのがベスト。農薬のことを気にするよりも、果物の皮などに含まれる栄養素を摂れないことのほうもったないです。
また、食事は1日3食にこだわる必要はありません。空腹を感じると若返り遺伝子とも呼ばれる「サーチュイン遺伝子」が活性化し、成長ホルモンが分泌されたり、脂肪の中から「長寿ホルモン」と呼ばれるアディポネクチンが分泌されたりします。グーッとお腹が鳴ったら、若返りのチャンスと考えてみてはいかがでしょうか。
体形維持と同時に、若々しい外見を保つためには姿勢も重要です。そして、姿勢の維持には紫外線が関わっています。高齢になって身長が縮み、みぞおちあたりに「腹横線」と呼ばれる横の屈曲線が現れている人がいます。
この線が出ている人は要注意です。これは骨が脆くなり、知らない間に圧迫骨折が起きて身長が縮んでいることによって現れる線だからです。2年間で身長が0.5センチメートル以上縮むとさらに要注意で、死亡リスクが26%上昇するという研究もあります。
高齢になって身長が縮むのを防ぐためには、日光にあたることが重要です。骨を強くするにはカルシウムだけではなくビタミンDが必要ですが、ビタミンDは日光に当たることで合成されるらです。今や日本人の98%がビタミンD不足と言われている時代です。さまざまな健康に関わる重要な栄養素ですから、積極的に日光浴をしてビタミンDを合成したいところです。
※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年6月14日号)の一部を再編集したものです。