ハゲたくなければ帽子をとって日光を浴びる

髪の毛の老化には、パサつき、枝毛、太さの減少などがありますが、見た目を若くするという観点では、やはり「ハゲ」を避けたいところです。前述のように、ハゲている人は心臓病発症のリスクが上昇するという報告もあります。

ハゲを防ぐために重要なことは、肌に悪いラウレス硫酸ナトリウムを避ける以外にもいくつかありますが、まずは栄養バランスのよい食事を摂ることが重要になります。特に、ビタミンDに加えて亜鉛や鉄などのミネラル、そして髪の毛をつくる材料になるタンパク質を積極的に摂りましょう。

必要な栄養素を摂るためのコツはさまざまにありますが、一番シンプルなのはやはり「まるごと食べる」こと。小魚や野菜、果物などを意識してまるごと食べるようにすれば、ミネラルやアミノ酸に加えて認識できない微量栄養素も含めて摂取できるからです。

マグロは美味しいですが、一匹まるごと食べるのは難しいですよね。それよりも、イワシや煮干しなど頭から尻尾までまるごと食べられるものを積極的に選びましょう。

一方、白髪については医学的には必ずしも悪いものではなく、ハゲのような健康リスクも知られていません。そもそも自然界において、白髪というのはボスの証しであり、決して悪いものではないのです。

例えばゴリラのボスは、性的に成熟すると背中の毛が灰色になるシルバーバックとなります。また、芦毛の馬も子どもの頃は灰色ですが、年齢を重ねると真っ白の毛並みになるのです。

白は、自然界においてはもっとも目立つ色です。敵から姿を隠す目的があるならば、黒っぽい色のほうが目立たないはずです。白という色は敵を威圧したり、自分の存在を他の動物に知らしめたり、敵を自分に集めて仲間を守ったりする色であり、まさしくボスの証しなのです。

しかし、それでも白髪を予防したいと思ったら、積極的に日光に当たることです。なぜなら、髪が黒くてフサフサになるのは紫外線を防ぐためだからです。髪の毛や肌の色素が薄い人たちは、北欧など紫外線が少ない地域に住む人に多くなっています。

彼らは紫外線を浴びる機会が少ないので、肌や髪の毛の色素を少なくしてできるだけ紫外線の吸収率を高めやすい体になっているのです。これに対して赤道直下に住む人たちは、反対に紫外線から体を守るために肌の色も黒く、髪の毛も黒くて濃くなっています。

このことから考えても、白髪を防いで髪をフサフサに保ちたいと思ったら、紫外線を積極的に浴びるのが正解と言えるでしょう。