「そんなことを言うのはやめなさい」を我慢する
反対に、なにかをやめさせたいなら「やめなさい」と指示するのではなく、それをしたらどうなるのか、なぜやめたほうがいいと思うかを話して、子どもがどうしたいと思うのか意見を聞いてみてほしいのです。
親が方針を決めるのではなくて、対話をしながら、こちらの思いを伝えるのです。
以前、娘が友だちの悪口を言っていたことがあり、それは人に言ったら絶対にダメだと思う言葉だったので、私は頭ごなしに怒ってしまう衝動にもかられたのですが、ひと呼吸おいて、どういう状況で、どうしてその言葉を言ったのか娘に聞いてみました。そして、「もしも、あなたがそんなふうにお友だちから言われたら、どう思う?」と。
娘は「そんなこと言われたくないって思う」と答えたので、私は「そうだよね。ママも言われたくないよ。だから、○○ちゃんも言われたくなかったんじゃないかな?」と言いました。
すると、娘も納得してくれたのか、お友だちに謝っていました。対話は、ただ叱って「やめなさい」と言うよりも時間がかかります。「そんなことを言うのはやめなさい」とひと言で言ってしまったほうが、ずっと楽かもしれません。
結論だけ押し付け続けると反抗につながってしまう
でも、子どもの脳というのは、まだまだ大人に比べて未発達なのです。性急に結論を押しつけても考えが追いつかず、理解ができないことは精神的にとても負担が大きいので、子どもがその反動で反抗的になってくる原因になることもあります。
「子どもが言うことを聞かなくて、とても反抗的なんです」と思っている親御さんは、ぜひお子さんとの対話を増やしてみてください。
「あなたがそれをされたら、どう感じるか」という感情を子どもに想像してもらうことで、おのずと「では、どうしたらいいか」という答えがわきあがってくるのです。