人の悩みの大半が「人間関係」

ところで、人の悩みの多くは、人間関係からくるものです。人間関係のもつれは、相手がいなくなれば問題はなくなりますが、ずっと継続してつき合っていかなくてはならない相手であれば、何とかしなくてはと考えます。

そのとき、「相手のこんなところが変わってくれたら」とつい思ってしまうことはないでしょうか。

ところが、相手の苦手な部分を遠回しに指摘したところで、素直に肯定してくれることは滅多にありません。むしろ、へたに刺激すれば怒り出されるだけでしょう。

相手を変えようとしない

相手は変わるどころか、ますます意固地になり、解決からは遠のいてしまいます。それどころか、自分の思い通りにならないことに、かえってストレスが増すばかりです。

枡野俊明『悩まない練習』(プレジデント社)

人の性格や行動パターンを変えようとすることほど、不毛なものはありません。

誰であれ、小さい頃から何十年と培ってきた性格や習慣が、一朝一夕に変わるはずはないのです。

家族など近しい関係にあると、なおさら相手を変えようと躍起になったりしますが、変えようと思えば思うほど、お互いにストレスがたまり、泥沼にはまっていくばかりです。

友人にしても、生まれた場所も、育った環境も、受けた教育も、何もかも違ったりするわけです。