最終選考に出てくる経営陣・役員の情報は頭に入れておく

最終選考

最終選考(何次まで面接があるかは企業による)で意識すべきことはなんだろうか。ここでは、実務能力以上に、「この人が会社に入ることによる影響・インパクト」が見られる。

そのため、自分の「ありたい姿」や培ってきたスキルと、会社が大切にするビジョンやカルチャー、募集ポジションとの重なりや、自らが貢献できるポイントをしっかり説明できるようにしておく。

徳谷智史『キャリアづくりの教科書』(NewsPicksパブリッシング)

会社のミッション・ビジョン・バリューは深く理解できていることが前提だ(理解できていなければ初期選考の段階でクリアにしておくこと)。

最終面接に出てくるのは、これまで数多くの候補者を精度高く見極めてきた人ばかりなので、これまで以上にごまかしは通用しない。

スタンスとしては、嘘偽りなく、表層的な受け答えに終わらせず、自身の意志や思想を真正面からしっかり訴えていくことが重要となる。

内容としては、「経営陣の想い、この会社の価値観のどこに、自分がどう共感しているのか」「当事者としてどう関与していきたいか」を伝えること。仮説を持ったうえでの質問も用意しておく。

また、面接にどの経営陣が出てくるかわかっている場合は、その人物に関する公開情報はすべて把握したうえで臨むことだ。

そして、たとえ相手が代表や役員クラスであっても、「自分も、見極める立場だ」という気持ちを忘れないこと。企業の戦略や方向性、カルチャーの土台は、代表や役員クラスの意思決定に左右される。「この人と働き続けたいと思えるか」を自分の目で判断してきてほしい。

不採用は「自身の否定」ではなく「相性の不一致」

面接は相互理解を経ながらともに意思決定していく場だ。本音でぶつかるからこそ、結果として、落ちてしまう場合もあるだろう。志望度が高かった企業から不採用通知を受ければ、落ち込むこともきっとある。特に面接経験の乏しい若手の方ならなおさらだ。

ただ、自身が選べる環境はどのみち1つ。よりふさわしい環境を見つけるために必要なプロセスでもあるので、「自分が否定された」ではなく、「相性やタイミングが合わなかった」と捉えてほしい。そう思えるようにするためにも、迎合することなくこちらの意志を明確に伝えておく必要があるのだ。

ちなみに、不採用の場合、直接は難しくても、エージェント経由であれば理由を答えてくれる場合もあるので、自身を見つめ直す1つの材料として、聞いておけるととてもよい。

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