信用は人間性、信頼はアウトプットに起因する
三流は、信頼関係ができていると思い込み、
二流は、相手の顔色を見て話し、
一流は、どんな態度で話す?
コミュニケーションがあまり上手ではない人は、相手との信頼関係を築くことが上手ではない面があります。
「こんなこと言ったら怒っちゃうんじゃないか、傷ついちゃうんじゃないか」と思ってしまって、正しい指摘などができない人は、相手への信頼が欠如しているのです。
信頼があれば、「きっとわかってくれる」「何を言っても受け入れてくれる」という信頼のもとに、話ができるはずです。しかし信頼が欠如していると、「不愉快な思いをさせてしまうかもしれないから、言うのはやめとこう」となってしまうのです。
信頼関係ができていている相手に本音がいえるのは、「心理的安全性」があるためです。
一方、信頼が欠如していると心理的安全性がないので、「バカにされるんじゃないか」「怒られるんじゃないか」という不安が先に立ちます。
また、信用はしているが信頼はしていないという相手もいるはずです。嘘をつくとか事件を起こすとか、そういう心配がないのは信用です。でも、その人の行為や発言に対して、自分が心を開くことができなかった。
そうした状態は、あまり信頼できない状態です。また、相手が自分の行為や発言に心を開いてくれていないのなら、相手は自分を信頼してくれていない状態の可能性があります。
信用はその人の人間性、信頼はその人の行為や発言といったアウトプットに起因するのです。
「期待に応えてくれた」「自分のことを認めてくれた」といったアウトプットです。仮に心のなかでは相手を認めていても、示せなければ、相手には伝わりません。すると、信頼には結びつきません。
相手を信頼して、考えを素直に言い合うことで良いスパイラルへ
そして、相手から信頼されていないと、
「言っていることが矛盾しているから」
「頭にくるから」
など、受け入れない理由を探されてしまうのです。
例えば自分が信頼している人からほめられると、素直に「うれしい」と思いますし、叱られると「しょうがないな」「言う通りだな」と反省もできます。
でも、自分が信頼していない人からほめられると「お前にほめられてもうれしくないよ」と思い、叱られると「なんでお前にそんなこと言われなきゃいけないんだよ」と感じるかもしれません。
一流のコミュニケーションでは、相手との心理的安全性を得られます。自分が相手を信頼し、相手からも信頼される関係性を築いているからです。
心理的安全性は、お互いの頭の中をできるだけ多く共有することで築くことができます。ですから、相手を信頼して、考えを素直に言い合うことが、信頼をさらに強固にして、心理的安全性を強めるという、よいスパイラルをうむことができるようになります。
相手を信頼して話すことで、相手からも信頼される