「外に出て町を歩く」だけでも、必ず若返ります

外に出て町を歩くだけで、気分が華やいでくるときがあります。

70代になったら、このような気分から生まれてくる高揚感を大事にしたいものです。

と言うのも、このような高揚感は、老化の防止にとてもいいのです。

晴れの日はもちろんのこと、曇りの日でも雨の日でも、外を歩いて風を感じたり、人とすれ違ったり、店先を眺めたりする。また、気が向いたら、しばらくご無沙汰の飲食店や居酒屋に顔を出したりする。

それだけでも、「こういう気分もいいな」と思うときがきっとあります。

それが脳にとって、とてもいい刺激なのです。

また、町には同世代の男性や女性たちがいます。快活で楽しそうな同世代がいれば、いやがうえにも刺激になります。

ファッションにも目が行くでしょう。「ああいうチェックの柄のジャケットなら、私も欲しい」と思ったりします。「派手な色だけど、あの歳でも案外、様になるんだな」と気がついたりします。

あるいは逆の場合もあります。

「同じくらいの歳だと思うけど、地味な服のせいか、年寄りくさく見える」
「不機嫌そうな表情をしているな。あれじゃ家の雰囲気も悪いだろう」

といった具合です。

和田秀樹『70代からの元気力』(三笠書房)

町を歩くと、つい同世代に目が行ってしまうのはいくつであっても同じだと思います。そのたびに、いろいろな刺激を受けるのです。

「あのようなジャケットが欲しい」「あのような表情はよくない」などと、勝手な刺激を受けているうちに、不思議な元気が出てきます。何をどうするというのでもなく、前向きな気分になってくるものです。

それだけでも出かけた甲斐があります。

目的などなくてもいいから、とにかく外に出てみる。

それだけでも若返りの刺激を受けるのです。

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