オンラインスクール

イーロン・マスクが子どものために作ったプログラムも!

そして、コロナ禍の今、新しい選択肢としてオンラインスクールが注目されている。

スペースX、テスラCEOのイーロン・マスクが自らの子どものために設立したプライベートスクールの流れをくむ「Astra Nova School」は、コロナ禍の最中、全プログラムをオンライン化。現在は完全オンラインスクールとして、8歳から14歳向けに、サイエンス、数学、エンジニアリング、ロボティクスなどのプログラムを提供している。

全日制クラス、週に1回クラス、不定期の特別クラスの三つのコースが用意されているので、通常の学校には通わずに学びはこれ一本という生徒もいれば、習い事感覚で参加する生徒もいる。

入学には選抜試験がある。2023年度入学の募集要項は8月に公表される予定だが、試験はユニークそのもの。サイエンスや環境問題などをテーマにしたなぞなぞのような動画を見て、解答も動画で提出する。

石角さんはサイトで公開されているサンプル問題に11歳の子どもと取り組んでみたそうで、「思考力やアウトプット力が試される非常に面白いテスト」と評する。

またシリコンバレーでは、日本人の星友啓氏が校長を務めるスタンフォード・オンラインハイスクールも有名だ。06年設立の同校では現在、世界中の12〜18歳の中高生約900人が学ぶ。こちらも、フルタイム、パートタイム、単発の3コースが用意されていて、目的に応じて三つのうちいずれか、または全コースを選択できる。

理系重視のAstra Nova Schoolとの大きな違いは、歴史や哲学、政治といった文系科目にも重点を置いているところ。大学の教養課程を意識しているという。

1979年の設立以来、ギフテッド教育の先駆者であり続けてきたジョンズホプキンス大学のCenter for Talented Youth(CTY)も、現在はオンラインで8歳から18歳向けに理系と文系のプログラムを提供している。受講資格を得るためには、適性テストや知能テストなどの学力テストで一定のスコアを超える必要があるが、世界のどこからでも自分のペースでレベルの高い授業を受けられ、高校卒業に必要な単位が取得できることから、高い人気を集めている。

写真=iStock.com/sshepard
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CTYは毎年、全米各地の大学やボーディングスクールのキャンパスで実施するサマースクールにも定評があり、こちらも8歳から参加可能。アメリカ国内外から多くの子どもが集まり切磋琢磨せっさたくまするサマースクールに参加して、最先端の教育に触れてみるのも貴重な経験になるだろう。