最初の間口はひろいほどいい
悪口が続いたので、よい例もあげておこう。
私がざっと見て「やるな」と思ったプロフィールを、原文を多少改変して紹介する。太字の部分が冒頭の60字だ。
性格は穏やかで怒ったりしないです。
星野源を2発殴ったような顔をしています。
自営業で休み不定期。バイトの子に頭下げたら調整できます。
趣味はバスケ、映画、脱出ゲーム、お笑い、漫画、カラオケなど
休みの日は家でテレビ見たり、ドライブしたり、友達と食事したりです。
ソファーでグダッとしながら有吉の壁を見るのが一番の幸せ。笑
ちょっとふざけたプロフィールですが、真剣に探しています!
好きになったら結構一途です。
バツイチも年上も気にしません。
よろしくお願いします!
見事である。「星野源を2発殴ったような顔」という説明で、見た目は悪くないが親しみやすそうなイメージをあたえ、「バイトの子に頭下げたら調整できます」で、自分が人を雇う立場であることや目下の人にも優しい人物であることをさりげなく匂わせている。
モラハラをしたりストーカーになったりする危険性が薄く、いっしょに過ごすと楽しそうな人であることも伝わる。
とどめは「バツイチも年上も気にしません」だろう。これなら、バツイチや年上の女性はもちろん、そうではない女性からも「寛容な人」として好感を持ってもらえる。最初の間口はひろいほどいいのだ。
次の例も見てみよう。
スタートダッシュで他と差をつける
趣味は天体観測で、週末は近所の公園で望遠鏡を覗いています
他にも散策が好きで休日は周辺の街を(以下略)
「宇宙開発」「天体観測」という非日常的な言葉がすべてを持っていく一点突破型だ。仮にこの先に続くプロフィールの内容が月並みでも、スタートダッシュですでに勝っている。
他にも「花火職人」「重要文化財の修復技術者」「メンズスーツのオーダーの自営」といったすこし変わった職業や、「波照間島から上京して7年目」「ブラジルにサッカー留学」のような変わったバックグラウンドが冒頭に登場している人は目にとまりやすい。