買い叩くくらいなら採用をあきらめろ
雇用市場が低迷している時期に一流の人材を安く雇うのは気持ちをそそられることではあるが、フェルナンデス・アラオスはこの戦略には反対だ。「私の経験から言うと、厳しい景気後退の最中には最高で25%も安く人材を獲得することができる。だが、私はオーバー・クオリファイドの候補者を安く雇うことは勧めない」と、彼は言う。
「われわれはみな、自分の努力や貢献にまずまず見合った形で報酬を与えられることを期待しているからだ」
それに、候補者が本当に優秀すぎるほどの人材ならば他の会社と奪い合いになってしまう可能性が高い。十分な報酬を払う余裕がない場合は、採用を見送ったほうがよいと、フェルナンデス・アラオスは言う。
その候補者がどうしてもその職につきたいと思っている場合には、自分がこの先どうなっていくのかを本人が十分理解するよう、昇進や報酬に関するその候補者の将来展望についてとにかく率直に話をしよう。