肩の力を抜いて話すための4つの方法

テニス、野球、ゴルフなどのスポーツでボールをうまく打とうと意識しすぎたら、力が入ってまともに当たらないか、当たってもボールが遠くに飛びません。

うまくやろうと意識せず、自然体でやるのが一番です。肩の力を抜き、リラックスして話す必要があります。

肩の力を抜いて話すには、

① 余裕を持って自然体でいること
② 準備を十分して、安心して臨むこと
③ 相手の反応にも注意を向けられること
④ 深い呼吸でゆったりと話すこと

などを意識するといいでしょう。

幸い、私は肩に力が入ったことがあまりなく、むずかしい局面でも比較的リラックスして話すことができます。マッキンゼーに入った当初からそうなので、もともと楽観的なのかも知れません。

ただ、もちろんその後、A4メモを数万ページ書き、毎日数十以上の記事を読み、多くの方とディスカッションする中で、より難易度の高い状況にも対応できるようになったとは思います。

相手次第なので、事前に想定した通り進むことは期待できませんが、うまく話すことを意識せず、肩の力を抜いて話せば、こちらのシナリオを意識しつつ、ある程度は柔軟に対応できます。

「立て板に水」はむしろ悪い印象を与える

大事なのは、こちらの主張とその根拠を淡々と、しかし思いを込めて伝えることです。相手の話を聞き、質問があれば聞き、相手からの質問にも誠意を持って答えると、必ず前に進みます。

話すのが苦手な人は「立て板に水」的なスムーズな説明に憧れているかもしれませんが、これは誤解です。そのような説明は相手を圧倒しようという魂胆がみえみえで、反論しづらく、抜け目もなく、むしろ悪い印象を与えます。

「うまく話そうとしない」という点は、英語でのミーティングで特に重要です。英語があふれるように出てこなくても、全く問題ありません。

「こういう理由で私はこう思います」「このように進めたいと考えます。理由は3つあります。1つ目には〜〜、2つ目には〜〜、3つ目には〜〜」と、時間をかけてゆっくり話せば、皆真剣に耳を傾け、理解しようとしてくれます。これは、結構慣れている私でもいつも感心するほどです。

日本語でも英語でも、「立て板に水は不要」(どころか、むしろ有害)と覚えておいてください。