11月3日、米外食大手マクドナルドのCEO兼社長が解任された。理由は「従業員と関係を持った」こと。妻とは離婚しており、相手とは合意に基づく関係だったという。人事ジャーナリストの溝上憲文氏は「アメリカの多くの企業は、管理職と社員との恋愛を禁止する厳しい規定があります。社内恋愛を問題視しない日本は特殊といってもいい」という——。
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CEOが従業員と「合意のH」でクビになるワケ

11月3日、米外食大手のマクドナルドのスティーブ・イースターブルック最高経営責任者(CEO)兼社長が解任された。

その理由は「従業員と関係を持った」ことが社内規程に違反したからだという。ただし「合意に基づく関係だった」とし、イースターブルック氏は妻とは離婚していたと報じられている。ということは相手の女性から告発されたセクハラではないことになる。

しかし、同社の社内規程では「管理職以上の社員が上下関係にある他の社員と恋愛関係になる」ことを禁じている。一報を受けた取締役会が調査した結果、社内規程に違反していると判断。イースターブルック氏自身も社員らに宛てたメールで規定に違反した事実を認め「当社の価値観に照らし、私が去るべき時だという点で取締役会と合意に達した」と述べている。

「社内恋愛禁止」で辞任に追い込まれたのはイースターブルック氏だけではない。

2018年6月に、米インテルのブライアン・クルザニッチCEOが社員と合意の上での恋愛が同社の全管理職に適用される「非交友原則」に違反したことで辞任している。

なぜ社内恋愛が禁止なのか。