川邊ヤフー社長にとって「新たな心踊る物語の誕生」
川邊健太郎は『2050年のメディア』が見本が送られてくるとすぐに読んでいる。
その感想は、「懐かしい」というものだった。川邊健太郎は2000年代半ば以降、新聞社に包囲網をしかれたヤフー・ニュースの舵取りをしたが、そのすさまじい駆け引きも、どこか遠景の過去のフィルムを見ているようだったのだ。
すでにヤフー・ニュースを中心としたメディア企業としての段階は終わり、データ企業として世界にうってでようとする川邊にとっては、今起こっていることが、まさに「新たな心踊る物語の誕生」なのだった。(文中敬称略)