女性の父親が鉄槌「娘を犯罪者のそばに置けない」
男と弁護人が「信じられない」という顔をしたそのとき、女の父親がぐっと身を乗り出すようにして両腕を組み、椅子に深く座り直す。その顔にはこう書いてあった。
「同罪だとかはどうでもいい。“よほどのこと”が起きた以上、親として、娘を犯罪者のそばに置くわけにはいかない。わかったな、若造」
傍聴席の逆サイドを見れば、男の両親が納得の顔を浮かべていた。気持ちは同じなのだろう。
親はあなたの最大の味方だが、ときとして敵にも回るのだ。その動向を無視することなく、親にとって何が“よほどのこと”なのかを常に把握しておくことをおすすめしたい。