わかりやすくできるだけシンプルに
人事や総務の経験が長かったので、人に話をするときに、どう話せばうまく伝わるか、ずいぶん鍛えられました。30代の頃に留学した米・ハーバードビジネススクールでは「マネジメントコミュニケーション」という授業があり、一部の社員を解雇する一方で、残った社員には頑張ってもらう、その両方を同時に満たすスピーチ文を書かされたこともあります。そうした経験から、従業員などへの話し方には、ずっと意識して取り組んできました。
最も大事なことは、内容と熱意です。相手が「聞きたい」内容を、熱意をもって伝える。留学先では下手な英語でも、聞くに値する内容で、熱意があれば、皆最後まで真面目に聞いてくれると、身をもって体験しました。
相手が「聞きたい」内容にするのに必要なのは、わかりやすさです。私は普段、どんなに難しい内容でも、できるだけシンプルに話すようにしています。新日鉄住金には2万5000人もの従業員がおり、技術者もいれば事務方、現場の第一線で働いている人、最先端の研究をしている人もいます。多様な人が集う組織では、誰にでも通じるように話すことが大切になります。
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