脳疲労がもたらす悪影響

ときにはゆっくりしたくても、仕事はなかなか休めないものだ。周りからのプレッシャーも感じ、いろんなことをこなそうとするうちに、頭の中は常に緊張状態。すべきことを終わらせないと、ゆっくり休むことはできず、さらに疲れてしまう……。

そんな生活の繰り返しの中で、倦怠感、眠気、注意力散漫に悩まされることはないだろうか。だとすればあなたは肉体的な疲労だけでなく、意外と“脳の疲労”がたまっているかもしれない

先日、TIMEの記事を読んでいると、脳の疲労の原因として、ストレス、食事、睡眠のコントロールが挙げられていた。さまざまな原因はあるものの、基本的にはこの5つの要素が多いとされる。

1.ブルーライトや過剰な情報
2.精神的なストレス
3.睡眠不足
4.食事の偏り
5.酸素不足

各項目の対処としては、こんな方法がある。

1.脳の疲れの原因は眼精疲労からくるものも多い。人間は情報の80%を視覚から得るため、しばらく目を閉じるだけでも脳の休息効果が得られる。

2.ストレスを解消するためには、最近はアクティブレスト(積極的休養)として、体を動かすことで体の疲れだけでなく精神的な疲れもとる(アクティブレストについては後述)。

3.睡眠不足の解消には、日中たとえ15分でも仮眠すると効果的。自律神経が交感神経優位から副交感神経優位に変わるため、リラックス効果も得られる。ただし脳が深く眠りに落ちる前、15~20分程度で起きることが大切。

4.バランスよい栄養、規則正しい食事。脳が直接栄養とするのはブドウ糖だが、記憶力の向上には大豆、ピーナッツ、アーモンドなどに多く含まれるレシチン、青魚に含まれるDHAやEPAが効果を発揮する。集中力の向上にはカカオに多く含まれるテオブロミンが有効だ。

5.脳が疲れると脳に活性酸素が発生し、酸素不足の状態になる。あくびやため息は本能的に酸素を取り入れようとする動作のため、そんなタイミングで深呼吸をすると、脳に酸素を取り入れることができる。

では今度は、疲れた脳をだまして応急処置する方法を取り上げてみよう。