「忙しい人ほどきちんと休む」は本当か
この時期、夏休みを取られた(取られる)方も多くいらっしゃると思います。
自分で言うのもなんですが、私はよく働きます。でも、休むときはしっかり休むようにしています。おかげで休みの間に、経営や物書きの良いアイデアが浮かぶことも少なくありません。
私の「勤務状況」をごく簡単にご紹介させてください。
講演や研修を年に150カ所くらい、社外役員や顧問をしている会社が12社あり、それらの会社の会議に出るのも私の仕事です。さらに、小宮コンサルタンツという社員11人の小さな会社の経営、大阪で月に8回のテレビ出演、そしてこのプレジデントオンラインを含め連載が月に12本、その他に年に10冊程度の本を出版しています。移動も多く、昨年は新幹線に146回、飛行機に54回乗りました。忙しくないと言ったらウソになります。
「小宮さんは休みがあるのですか」と聞かれることがあります。
確かに、土日でも講演やテレビ出演があることもありますし、物書きをすることも少なくありません。ただ、仕事の少ないときは休みをできるだけ取るようにしています。
とくに、夏季や年末年始はまとめて休みを取ります。もともと、年間の予定を決めるときに、それらの時期は頭からスケジュールを入れないようにしています。年のはじめに1年間の休みをキープするのです。経営者など多忙で有能な人で、これと同じような仕組みにしている方も多いです。
私は仕事大好き人間ですが、休みも好きです。働くときは目一杯働いて、それで、休みも目一杯エンジョイする。やることは異なりますが、いずれもその内容は濃いです。濃厚そのものです。
休みのメリットは、精神的にも肉体的にもリフレッシュできることです。いくら仕事が好きであっても、同じ環境にずっといると、知らず知らずのうちに、精神的にも肉体的にも疲れが出てくるものです。だから、意識的に休息をとり、しばしエネルギーをためるのです。
生活パターンや環境を変えることで心理的にリフレッシュするメリットも無視できません。何も遠くに出かけなくてもいい。たとえ、家の中で過ごすことでも、普段と違う生活リズムで過ごせば、かなりのリフレッシュになるはずです。頭の調子も良くなります。