エレベーターの中で同僚と一緒になったのに、つい声をかけそびれて変な雰囲気に――。産業カウンセラーの山本衣奈子さんは、「心理学の用語に『ピークエンドの法則』というものがあります。最後の印象を意識することで、すべてをリカバリーすることも可能です」という――。(前編/全2回)

※本稿は山本衣奈子『「言ってしまった」「やってしまった」をリカバリーするコツ』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。

顔を背けあう二人のビジネスマン
写真=iStock.com/Ranta Images
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こんなときどうする?1 職場のエレベーターで…

職場のエレベーターで、気がついたら2人きり。
でも、話しかけるタイミングを逃して気まずい空気……

エレベーターに乗った時には大混雑だったのに、だんだん人が減っていき、同じフロアの人と2人きりになりました。あまり話したことがない人だけれど、相手もこちらの存在には気づいている様子。(声をかけた方が良いのかな)と躊躇しているうちになんとなくタイミングを逃してしまい、無言が続いて、微妙な雰囲気……。

あなたなら、どうしますか?

NG
気づかないふりをしたり、スマホを出して意識をそらしたりする
OK
「お疲れ様です」とこちらから声をかける
Recovery(大丈夫!)
その場で会話ができなくても、降りる時に一言言えればOK

いちばん大事なのは「最後の印象」

顔見知り程度の人に話しかけるのは、相手がこちらのことをどのくらい知っていてくれているかもわからないですし、不安なものです。下手に話しかけて「変な人」だと思われたらどうしよう。「誰でしたっけ?」と言われてしまうのも恥ずかしい。いろいろな考えが行動の邪魔をします。無言の時間が長くなるほど、ますます声をかけづらくなって、結局なにも言えなかった……というパターンも。

そんな時落ち込んだり、自分を責めたりする前に覚えておいてほしいのが、「最後の印象が一番大事」ということです。