これに対してビックは、新宿、池袋の両店とも「斜線表示」は少なく、店頭価格をそのまま提示している商品が多かった。価格について問い合わせると、表示価格よりもポイントを上乗せできることを説明したうえで、「他店がもっと安い場合は言ってください」と言われた。
高額の家電を購入する際には、ネットで最安値を調べる人も多いだろう。今回の調査価格でも、ネットの最安値と比較すると、支払価格ではやや高額なことがほとんどだった。しかしポイント分を「割引」と考えると、実質価格では店頭購入のほうが安い場合もあった。また商品の長期保証については、家電量販店のほうが充実している。
ヤマダとビックでは長期保証の仕組みが異なる。ビックでは1万4800円以上の商品を対象に、購入金額のポイント5%分で最長10年間の保証が受けられる。修理回数は無制限で、修理金額が購入金額の80%を上回る場合には新品代替品が用意される。ヤマダはパソコンを除く指定商品では最長10年間の保証を無料で受けられる。ただし保証限度額は経年で減額され、6年目以降は購入金額の20%となる。購入金額の5%で加入できる5年保証の「家電保」の制度もあり、これは経年減額がなく、パソコンも対象内だ。
今回の調査では、ポイント分を割引額に含めた実質価格で、すべての商品で池袋のヤマダが最も安かった。とりわけテレビ、プリンター、デジカメは12年12月2日時点でネット通販の「アマゾン」よりも安い。「お得」を追求するなら「池袋詣で」は外せないといえそうだ。
1973年生まれ。「All About」パソコン・周辺機器ガイド。情報誌などへの寄稿多数。現在、月刊宝島で「タイムマシン博物館」を連載中。