とっておきの情報から始め、不要を削る伝達術

情報の伝え方としてこんな方法を教えてくれた。

1.とっておきの情報から入って相手の気持ちをつかむ。
2.次に、全体のサマリーを伝える
3.話の核心を伝える。
4.最後に、最初の情報をもう一工夫して伝える。

最初に目新しい情報や自分の考えを伝えると、刺激になる。けれども、最後には聞き手にとってその情報はすでに新しいことではなくなっている。少し咀嚼する時間を与えてからもう一度同じことを繰り返すことで、たとえ奇抜なアイデアであったとしても理解もしやすくなるし、記憶にも残りやすくなるというわけだ。

伝え方は、狙いを定めてピストルの弾が命中するようにポイントを打つ。シンプルでダイレクト、パンチのきいた言葉で人の記憶に残るような表現を使うといい。そのためには、一番のカギとなるキーメッセージを書き出して、繰り返し練習をする。大切なのは何を言うかだが、すべてを言い尽くすよりも、削ることも必要だ。たとえば、今日の天気予報を聞いているとしよう。

A. 今日はとても穏やかで温かいお天気ですが、基本はほぼ平年程度の15℃前後。午前中は日差しも出ていいお天気ながら、午後遅くは下り坂になるでしょう。
B.今日は風もなく暖かで平年並みの15度。午前は快晴、午後遅くから曇りときどき雨。

お天気お姉さんが穏やかに話しかけてくれるなら、Aがなごやかだ。でも、ビジネスとなったらBで伝えたほうが、知りたい情報がピンポイントでズバッと入ってくる。

「ビジネスにおいて冗長な伝え方は時間を無駄にする。表現を楽しむ小説様ではなく、焦点を絞り的を射た情報を伝えなければならない。物語は別の機会に楽しみたい」

こうして大切なことは何かを端的に伝えるために、ひとついい練習方法がある。