経済の実態と記録が再び近づきはじめた

そこでお金の出番になる。人間の経済活動が記録しにくいくらい大規模で遠距離になるのと平行して、記録の代理としてのお金の利用も本格化した。(*すべてを記録するのが不可能になったことを補うために)匿名化され、単純化され、持ち運びできるようになった台帳がお金だとも言える。経済の実態が爆発する一方、経済の記録は落ちこぼれた。経済の実態と記録のズレが爆発した時代である。それは同時に、実態と記録のズレを埋めるお金の黄金時代でもあっただろう。

そして歴史は巡る。この数十年で、経済の実態と記録が再び近づきはじめた。日常生活でも、ほとんどの決済や取引を現金ではなく、振込やキャッシュレスやカードで済ませるようになった。デジタル決済はすべてデータとして記録されている。現在のデジタルグローバル村落経済では、実態と記録のズレが小さい。