Part1の一連の記事を通して、会計思考を持つ人が、いかに人生を豊かにできるかは、お分かりいただけたかと思います。Part2では、実際の決算書のどこに注目すればよいのかを、実例を交えて解説していきます。まずは、「財務諸表」で注目すべきポイントを解説します。
「財務諸表」は会社の“健康診断”の結果
「貸借対照表(バランスシート)」「損益計算書」「キャッシュ・フロー計算書」からなる「財務諸表」は、いったい何のために存在しているのでしょうか。
第2話で、「会計」の語源は中国の古典『史記』に記された、人の能力を適切に評価して適材適所を実現することにあり、現代では株主が会社の経営を担っている役員の信任を問う際、その判断基準に用いられるものであることを紹介しました。株主は投資先の会社が利益を稼げているのか、倒産する恐れがなくて今後も成長していけるのかなどを、財務諸表から読み解いているわけです。
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(構成=伊藤博之 撮影=横溝浩孝 図版作成=大橋昭一)

