大事なことを覚えられないときは、どうすればいいのか。精神科医の樺沢紫苑さんは「素晴らしい『気づき』を得るときは、30秒以内にメモすることが大切だ。『気づき』は神経細胞の花火のようなもので、10分もすると脳から消えてしまう」という――。

※本稿は、樺沢紫苑『勉強脳』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

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写真=iStock.com/eclipse_images
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私たちは感動してもすぐに忘れてしまう

人の話を聞いている最中、あるいは、本を読んでいる最中、素晴らしい「気づき」を得ることがあります。その瞬間、「えっ! こんなことがあったのか!」と驚くとともに感動すらわき上がります。しかし1時間もすれば、すっかり忘れてしまいます。いや、1時間ももたないでしょう。5分か10分で忘れてしまうのが、「気づき」の特徴です。

「気づき」を脳科学的にいえば、単なる神経細胞の発火です。「夢」と似たようなものです。「夢」も神経細胞の発火です。

朝、物凄く楽しい夢を見て幸せな気持ちで目が覚めます。「いやあ、楽しい夢だったなあ」。しかし、10分もすると、内容を思い出せないではありませんか。あれだけ楽しい夢を見たのに思い出せない、というのはもったいない話です。

「気づき」は瞬時に記録する

神経細胞の発火というのは、頭の中で花火が上がるようなものです。人の心を動かす、美しい花火。しかし、その花火は一瞬で消えてしまいます。花火が上がった瞬間に、カメラのシャッターを切れば、その美しさを永続的に保管できます。

「気づき」についても全く同じことがいえます。

気づいた瞬間は、「凄い!」と思っても、数分でそれはおぼろげなものとなり、10分もすれば忘れてしまいます。もったいない話です。

そうならないよう、「気づいた!」と思った瞬間に、その気づきをすかさずメモするべきです。

花火が上がったときに、すかさずシャッターを切って、花火の写真をとるのと同じ要領でメモをとる。それが、「花火写真メモ術」です。

頭の中でひらめいたアイデアを外界に出力して、文字として書き留める。

メモするというのは、手を動かして文字を書くということですから、アウトプットの一種となります。