毎月6万円の赤字なのに4カ月入院の大ピンチ
東京都多摩市にある高齢者向け3DK団地で一人暮らしをしています。家賃が月5万5000円なのに対し、年金は月4万円。実家を離れて多摩市に移った2005年時点で、1000万円分の貯金がありました。実家を売却したお金やバブル時代に画廊で働いていたときの貯蓄金でしたが、その後はどんどん減っていきました。
毎日の節約は欠かせませんが、特別に生活が苦しいとは感じていません。私はお金を使わずに豊かに暮らす工夫を実践する「ケチカロジー」を楽しんでいます。初めて聞いた言葉かもしれませんね。「節約(ケチ)」と「エコロジー(環境に優しい)」を組み合わせた私の造語です。
皆さん、私がどのようにやりくりしているのか気になるでしょう。まずは月のだいたいの支出から話します。家賃以外では、電気、ガス、水道代は6000円ほど。スマホ代と通信費が1万円と高いのですが、入居時の契約なので、残念ながらこれ以上は減らせません。あとは喘息と脊椎管狭窄症の治療に2000円かかります。
それ以外の支出に関しては、一日1000円以内におさめるようにしています。食費は生協の宅配を利用し、週5000円で済ませています。一昨年、足の骨を折って動けなくなってから使い始めたのですが、買い物に出るより安い。配達料も格安ですし、野菜、お肉の品質も良い。あれこれ買いたくなっても、まず調味料は滅多に買いません。醤油や砂糖はほとんど使わず、酢と味噌のみ。納豆についているタレを1、2滴垂らして、残りは料理に生かしています。台所には豆腐などのパックを捨てずに置いておくと、野菜のボウル代わりになりますし、残り物の冷蔵保存用として重宝します。冷蔵庫に貼ってあるシールも再利用です。
モットーは「捨てる」以前に「買わない」こと。寝室や「ワタシギャラリー」と呼んでいる部屋のソファーは、かつて小上がりの高床に使っていた台で、スカートのゴム部分を切った布を開いてカバーにしています。着なくなった衣服や装飾品も、色味などを工夫すれば個性的な装飾になるものです。
一週間計算だと、あと残り2000円を使えますよね。宅配では頼めない薬や日用品を補うお金にあてます。
こうした支出の「見える化」に気を付けたいので、4種類の口座を使い分けています。年金が入ると、①「年金振込先の口座」から全額、②「貯蓄用口座」に移します。さらに必要額だけ③「財布代わりの口座」に入れます。あえて入金しないとお金が増えない口座から、宅配の週5000円などを捻出します。お金の減りを可視化することになり、自然と自分を律することにつながるからです。あとは、④「生保用口座」も持っています。
怖いのは急な出費ですね。足の骨折では手術に失敗し、4カ月間も入院する羽目になりました。歩行練習を重ね、リハビリ病院行きは免れましたが、足の固定具も含めると45万円もかかりました。これはもう貯金から捻出するしかありませんでした。救われたのは、退院後に公的サービスに一部頼ることができたことです。松葉杖や歩行器などは有料でレンタルし、できるだけ出費を減らしました。
女性だと服装やメイクにお金をかける方もいますよね。私は40代半ばで終活を考え始めたので、その頃から外出着はほとんど買っていません。母が残していった、比較的質の高い服を大切に着続けています。45歳ぐらいの時に、白髪染めとメイクもやめました。髪の毛が伸びてきたら1000円カットのお店に行き、顔は保湿スキンケアのみで済ませています。
節約生活のコツは理性で捨て、感性で残す
こう書いていくと楽しみがない生活だと思われてしまいそうですが、そんなことはありません。2、3日に一度、足のリハビリを兼ねて、バスに乗って外出しています。百貨店でちょっとした買い物をしたり、自分好みの喫茶店を見つけてはお茶をしたりします。これだけで私にとっては最高の気分転換になります。
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