40代以上から新NISAを始める人は何を積み立てればいいのか。資産運用YouTuberの小林亮平さんは「20代の若いうちはS&P500などの定番インデックスだけでいいが、中高年はそうはいかない。ある程度リスクを抑える『守りの投資』をすべきだ」という――。

※本稿は、マイナビ健康経営のYouTube番組「Bring.」の動画「40代、50代、60代におすすめしたい守りの資産形成。『パーマネントポートフォリオ』で老後資金をつくる」の内容を抜粋し、再編集したものです。

貯金箱にコインを入れるシニア女性の手のクローズアップ
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60代でも投資は遅すぎることはない

【節約オタクふゆこ】よくある質問に、「わたしはもう中高年の域なので、いまから株式投資しても遅過ぎるでしょうか?」というものがあります。「もう長い投資期間は取れない」と考えているのですよね。この点について小林さんはどうお考えですか?

【小林亮平】強く思うのは、むしろ「40代から60代の人こそ投資をやってみるといい」ということです。なぜなら、この年代の人たちは、若い人に比べてある程度まとまったお金を持っているケースが多いからです。

実際のところ、「高齢だから投資期間が短い」は思い込みに過ぎません。「人生100年時代」といわれるいま、70代、80代でも元気な人はたくさんいますよね。40歳の人が65歳まで投資を続けるとしても、それだけで25年の投資期間が確保できますし、その先だってまだまだ長い。年齢を理由に投資を躊躇する必要はないでしょう。

小林亮平さん
写真=石塚雅人

特に、60代の人などはまとまった退職金を受け取るケースがあります。そうなると、さまざまな金融機関から突然連絡が来て、「退職金を運用しませんか?」と提案されることが多いのです。しかし、投資経験がない状態では目利きができず、不利な商品を買ってしまいかねません。

また、1000万円や2000万円というまとまった資金を投資して市場が暴落した場合、大きな含み損を抱えます。そのストレスと不安に耐えきれず、慌てて売却して損失を確定させてしまうという人も少なくありません。

そうならないためにも、退職金を受け取る前から、少額でもいいので投資の経験を積んでおくことが大切ではないでしょうか。