レスキュー習慣1 100%果汁ジュースをやめる

私は普段の外来で、飲み物から栄養を摂らないように指導しています。飲み物は食事と違ってカウントされないことが多く、余分な糖分やカロリーを摂る原因になってしまうからです。

特に注意が必要なのが、異性化糖(果糖ブドウ糖液糖)を含む飲み物。ジュース、スポーツドリンク、甘い缶コーヒー、エナジードリンクなど、いかにも糖分が多そうなものに加え、健康的に見えるスポーツドリンクや乳酸菌飲料、プロテインドリンクなども注意が必要です。例えば500ミリリットルのスポーツドリンクのペットボトルの中には、角砂糖10個分ほどの糖が含まれています。夏場に熱中症予防と思ってスポーツドリンクを毎日飲むような生活は、脂肪肝の引き金になります。

痛みを伴う肝臓のイメージ
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一見体に良さそうな100%フルーツジュースも、食物繊維が取り除かれているため、糖質の吸収が非常に早く、肝臓に負担をかけてしまいます。最近の研究では、果物をスムージーなどにして飲むよりも、そのまま食べたほうが脂肪肝のリスクを抑えられることがわかってきました。果糖は一気に摂取すると脂肪に変わりやすいのですが、15分ごとにゆっくり摂ると小腸での代謝が促進され、肝臓への負担が軽減されるというデータもあります。果物はジュースではなく、そのまま食べるのがいいでしょう。

人工甘味料を使ったカロリーゼロの飲料にも要注意です。現時点では人工甘味料そのものが有害だというエビデンスはありませんが、甘い味は食欲を増進させる効果があるため、食事の摂取カロリーが増えてしまいます。

甘味に頼らず、できるだけ無糖の飲み物を選ぶことが肝臓を守る第一歩です。日常的に飲むのは、水、無糖のお茶、ブラックコーヒーのいずれかにしてください。カフェインを含むお茶やコーヒーは睡眠の質を悪化させる可能性があるため、夕方以降はノンカフェインのものを選ぶといいでしょう。

【図表1】脂肪肝につながるNG飲み物と肝臓を守るOK飲み物

レスキュー習慣2 野菜の量を倍にする

野菜は肝臓の負担を減らし、脂肪肝の改善をサポートするため、積極的に摂りたい食材です。そのカギとなるのが、野菜に豊富に含まれる食物繊維。腸内での栄養の吸収がゆるやかになり、肝臓が時間をかけて代謝できるようになります。

しかし、日本人の多くは野菜を十分に摂れていません。一日あたりの目標量は、両手いっぱいに野菜がのる約350グラムですが、実際はその半分以下にとどまっています。まずは「今の倍野菜を食べる」という意識を持つことから始めましょう。

糖質の多い野菜(じゃがいも・にんじん・かぼちゃ・さつまいも・とうもろこしなど)は量を抑え、色の濃い野菜(ブロッコリー・ほうれん草・トマトなど)を積極的に摂るようにしましょう。食物繊維が豊富なきのこ類や、わかめ・ひじきなどの海藻類を組み合わせるのも効果的です。

おすすめの食べ方は、夜ご飯を野菜スープに置き換えること。腸内環境を整える食物繊維を取り込めるため、肝臓にも優しく、水分を一緒に摂ることで満腹感も得やすくなります。

食事の最初に野菜を食べる「ベジファースト」も心がけるといいでしょう。食物繊維のおかげで糖の吸収スピードがゆるやかになり、血糖値の上昇を防ぐことができます。