ストレスなくダイエットを継続するにはどうしたらいいのか。医師の梅岡比俊さんは「糖質制限ダイエットに挑戦し、3カ月で10kg以上痩せることに成功したが、あっという間にリバウンドしてしまった。無理な糖質制限をやめて『お米を食べるダイエット』に取り組み始めたら、1年で12kgの減量に成功した」という──。

※本稿は、梅岡比俊『医者が教える最高のやせ方 科学的に正しいお腹いっぱい食べられるダイエット法』(すばる舎)の一部を再編集したものです。

炊き立てご飯
写真=iStock.com/JUNICHI HIRAISHI
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「肥満」は諸悪の根源

実は私は過去、ほぼ同時期に、痛風と尿管結石という2つの大きな病気を経験しています。

人間がかかる病気のなかで、もっとも痛い病気のベスト3と言われているのが「痛風、尿管結石、歯痛」で、そのうちの2つに連続してかかってしまったわけです。私は耐えがたい激痛から逃れるために、どうしたら症状が改善するのか真剣に、しかも早急に考える必要に迫られました。

なぜ私が病気になったのか、振り返ってみると、答えは明らかでした。原因は、自分自身の「不摂生による肥満」にありました。

その当時、私の体重は80キログラムを超えていました。身長173センチメートルの私の適正体重は、67〜68キログラム程度なのに!

クリニックを開業してわずか数年、多忙な日々を送っていたのですが、おいしいものを食べることもお酒を飲むことも好きな私は、仕事が終わってから毎日のように、好きなだけ食べて飲んでを繰り返していたのです。スナック菓子もよく食べていたし、お酒を飲んだあと、夜遅くにカップラーメンを食べることもしばしば……。さらに、運動は好きでしたが、医学部を卒業して十数年間、運動らしい運動はまったくしていませんでした。

糖質制限ダイエットに取り組む

そんな日々を過ごしていたら、当然ですが、体重は徐々に増えていきます。少しずつ体調が悪くなっていることから目を背けていた私に、ある日、痛みが襲いかかってきたのです。

このとき痛感したのは、「太る」ということはあらゆる面で非常によくない、ということです。

痛風と尿管結石の痛みから逃れるために、私はまず毎日飲んでいたビールをやめました。さらに、体重のコントロールが必要不可欠だと自覚した私は、人気のあるダイエット法で、しかも短期間で体重を落とせるという噂の「糖質制限ダイエット」に挑戦することにしたのです。

「糖質制限ダイエット」のセオリーに従って炭水化物の摂取をやめ、代わりにタンパク質を摂るようにしました。ラーメンやパンは比較的ラクにやめることができましたが、もともと白米が好きだった私にとって、お米を一切食べないというのはかなりの苦痛でした。