いくつになっても健康に生きるにはどうすればいいか。医師の和田秀樹さんは「自分のためにお金を使って楽しんでいる人のほうが要介護になりにくい傾向がある。自分の欲望に正直に生きることが幸福な人生への近道だ」という――。

※本稿は、和田秀樹『50歳からのチャンスを広げる 「自分軸」』(日東書院本社)の一部を再編集したものです。

家事を手伝わない男性に欲求不満な女性
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お金を使って楽しんでいる人のほうが要介護になりにくい

私が高齢者に長年接してきて、思うのはお金を使って楽しんでいる人のほうが健康です。

つまり、要介護になりにくい傾向にあります。旅行やグルメなどでなくても問題ありません。人の目など気にせず、自分が使いたいことに使えばいいのです。カラオケに行ったり、パチンコをしたり、好きなことにお金を使えばいいのです。それが脳の活性化にもつながり、認知症予防にもなります。

子どもの教育費や生活費をしっかり貯めてきた人たちは、消費よりも貯蓄や投資を優先することに慣れてしまっているかもしれません。そういう人たちは、子どもが自立した機会に、今度は上手に消費していくことを課題にしてみたらどうでしょうか。

50代のみなさんは今からお金を積極的に使えば、みなさんが高齢者になるころにはみなさんにとって住みやすい社会になっているはずです。お金を使うことが経済を循環させ、雇用を生み出す原動力にもなるからです。