聖書は古の書物ではなく、私たちの生活にも優れた示唆を与えてくれる……。大ベストセラー『超訳 ニーチェの言葉』の著者が、職場や家庭でのビジネスマンの尽きぬ悩みに、独自解釈した聖書の言葉で応える。

受験戦争や就職氷河期は確かにあるだろうが、進学や就職がうまくいかない理由は、その人の実力が合格や内定を勝ち取るレベルに達していない場合がほとんどだ。とはいえ、当人なりに努力している姿を見てきた親としては、「もっと頑張れ」と声をかけづらいところもあるだろう。

右は旧約聖書の「コヘレットの書」の言葉。冒頭の「世の中は理不尽なものだ」は、未来に向かって努力している若い人には少し厳しい言葉かもしれない。しかし、「物事には、それが成就する『時』というものがある」という言い回しは、思い通りの進学や就職ができずに苦労しているわが子を励ますには有効だろう。