聖書は古の書物ではなく、私たちの生活にも優れた示唆を与えてくれる……。大ベストセラー『超訳 ニーチェの言葉』の著者が、職場や家庭でのビジネスマンの尽きぬ悩みに、独自解釈した聖書の言葉で応える。
聖書において不倫、つまり自分の伴侶以外と性的関係を持つことを「罪」として戒める言葉はたくさんある。有名なモーゼの十戒(旧約聖書 脱出の書 第20章)の「汝、姦淫するなかれ」。不倫を他人の伴侶を盗むと解釈すれば「汝、盗むなかれ」もそれに当たるだろう。
職場に恋愛を持ち込むだけでも仕事に支障をきたしそうだが、社内不倫となると振り向ける気持ちも時間も相当に奪われるので、仕事上はかなりのマイナスになりそうだ。仕事に気持ちが入らなくなれば、ミスもしやすい。
不倫を抜け出す一番の方法は仕事を一生懸命やることだ。仕事に前向きになって忙しくなれば、不倫をする余裕はなくなるし、社内不倫が仕事や出世の妨げになりかねないことに気がつけば、清算する気持ちにもなりやすい。
それでも不倫関係から抜け出せないのは、障害があるほど余計に燃え上がる部分があるからだろう。しかし、秘め事はいつかバレる。隠されたものは必ずあらわになるというニュアンスの言葉も聖書の中にはたくさんある。「神は闇に潜むものを照らす」(新約聖書 コリント人への第一の手紙 第4章)のである。
ことがあらわになってから会社や家庭で費やさなければならないエネルギー、そして失うものの大きさを考えるべきである。
聖書の言葉
人の罪はいつあらわになるのか。
ある人の罪は裁きを
受ける前にすでに
あらわになっている。
また別の人の罪はあとで
ゆっくりとあらわになってくる。
罪ばかりではなく、人がなす
良い行ないも同じことだ。
いつまでも隠され続ける
ということはない。
必ず、あらわになる。
ティモテオへの第一の手紙 第5章
人の罪はいつあらわになるのか。
ある人の罪は裁きを
受ける前にすでに
あらわになっている。
また別の人の罪はあとで
ゆっくりとあらわになってくる。
罪ばかりではなく、人がなす
良い行ないも同じことだ。
いつまでも隠され続ける
ということはない。
必ず、あらわになる。
ティモテオへの第一の手紙 第5章