人間関係はどう続けていくべきなのか。ときめくかどうかで捨てるか残すかを決める「こんまりメソッド」を提唱する片づけのプロ・近藤麻理恵(こんまり)さんの夫でプロデューサーの川原卓巳さんは「モノと同様、人間関係にもその時々の役割がある。人間関係もモノを捨てるように片づけが必要だ」という――。

※本稿は、川原卓巳『人生は、捨て。自由に生きるための47の秘訣』(徳間書店)の一部を再編集したものです。

人と人のつながりを切るイメージ
写真=iStock.com/takasuu
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人間関係にもそのときどきの役割がある

人間関係を捨てる。

そう言うと、人でなしでドライな印象を受けると思います。

「人とのつながりはちゃんと大切にするべき」
「人間関係をおろそかにすると痛い目にあう」
「なにかあったときに助けてもらえる人がいなくなりますよ」
「人との縁を切るとか自分からしていいことじゃない」

そんな忠告を受けそうです。

でも本当にそうでしょうか? 僕からすると、いまは過剰に人間関係を大切にしようとしすぎていることで苦しんでいる人のほうが多いように感じています。そもそもライフステージによって人間関係が変わっていくのは普通のことのはず。モノにそれぞれ役割があるように、人間関係にもそのときどきの役割があります。

自分を成長させてくれる人。

自分に縁をもたらしてくれる人。

よい情報を教えてくれる人。

一緒にいて心地いい時間をくれる人。

新しい価値観を与えてくれる人。

お互いに目指すものがあって刺激を与え合える人。

あなたがそばにいたいと思う人には、なんらかの理由と役割があるはずです。別に頭で考える理由としての明確な損得がなくとも、なんとなくでもそばにいたい根拠となる感情があるはず。

環境が変われば「一緒にいたい」と思う人も変わる

そしてあなたの環境やライフステージ、目指すものが変わっていけば「一緒にいたい」「そばにいたい」「時間をともにしたい」と思う相手も当然ながら変わります。変わらないとおかしい。

たとえば、中学時代はとても仲がよかったけど、高校に入ったら疎遠になった友だちがいます。逆に、学生時代はさして親しくなかったのに、社会人になってから急に仲良くなる相手もいたりする。

長い人生のなかではさまざまな人と出会います。かけがえのない親友になれた人もいれば、そうではなかった人もいる。たとえ親密な間柄になったとしても、それがいつまでも続くとはかぎらない。あなたと相手の距離感は刻々と変わっていきます。

人間関係は、つねに変化の渦中にある。そう考えておくべきでしょう。