担当交代できるケースとできないケース
40代会社員の方からのご相談です――当社にも相当なパワハラをする社員がいます。その振る舞いのせいで、若手や中途入社の社員が次々に辞めていくのですが、カウンセリングなどを勧めてもパワハラをする社員が素直に受け入れるかどうか、正直わかりません。どうすればいいでしょうか。
「パワハラ行為者へのカウンセリング」とだけ聞くと、わかりづらいかもしれませんが、私が行っているのは、大きく括れば「人間関係を取り成すためのカウンセリング」です。
パワハラが原因とは限定せず、人間関係が上手くいかないペアやチームをイメージしてください。彼らは、一緒に仕事をすれば、大金を稼げるか、高いクオリティで業務をこなせるとしましょう。
もし人が代わっても同じ成果を上げられるなら、人間関係がバツの場合、メンバーチェンジをすれば大丈夫でしょう。
私自身も、これまで研修の講師をして、受講生たちの不評を買い、他の講師との交代を迫られたことがありますし、逆に私が取引先の担当者を別の人に替えてほしいと依頼せざるを得なかったこともあります。
そうして代わりが利けばよいのですが、そうでないケースも多いものです。
代わりが利かない相手を変える
たとえば、成績が抜群に優れたスポーツ選手を思い浮かべてください。その選手がいることでチームは強豪でいられる。そして、代わりの選手は簡単に見つけられない。
タレントや芸術家も、その人であるが故に、あるいは、その人の作品だからこそ価値がある。こうしたことは多いはずです。
しかし同時に、彼らが付き合いにくい性格で、振る舞い方も横柄。周囲は腫れ物に触るように接している。そんな話を聞かれたことがあるのではないでしょうか。
私も若い頃から、この手の人たちと数多く接してきましたが、彼らには、「付き合いきれないから辞めてもらう」とは簡単に言えるものではありません。
このときに必要になるのが「人間関係を取り成すためのカウンセリング」、もう少し具体的に言うと、問題のある特定の人物が、他の人たちに「一緒に働いてもいい」と思われるように変わるためのカウンセリングです。
私がしているのは、このカウンセリングで、対象者がスポーツ選手や芸術家ではなく、会社員や公務員で、彼らと付き合えない理由が「パワハラをする人だから」というものです。

