「ビジネスとしてまったく成り立たない」
普通充電器の設置コストは安いが充電には丸一晩かかるため、自宅以外での充電目的では実用的ではない(旅先でのホテルでの充電くらいか)。
一方で、30分の充電で300km以上走れる程度の充電が可能な150kW級の高性能充電器の設置には日本円で千万単位のコストがかかるため、現状の利用状況ではビジネスとしてまったく成り立たないのである。
結局、自宅で充電でき、その電気の範囲でのみ車を使う、というユーザーしかBEVは選べないため、20%程度のシェアで頭打ちになっているのだ。
ガソリン車、ディーゼル車が減って、ハイブリッド車が増えた
一方、フランスでは通常のガソリン車とディーゼル車の販売も減少し続けている。
2020年には50%近かったガソリン車は30%程度に、30%程度だったディーゼル車は10%以下にまで減少している。パリ市は2024年にディーゼル車の通行を禁止(これは2025年に延期された)、2030年にガソリン車の通行を禁止する方針をとっているので当然の成り行きではある。
それでは何が増えているのか。
2020年から現在までの間で圧倒的に増えているのがマイルドハイブリッドも含めたハイブリッド車で、今やフランス最大シェアを誇っているのである。