低価格の商品で巻き返しを図るが…
特別委員会が、セブン&アイによる現在の事業計画とACTの提案とを比較考慮して検討した結果が注目されるところですが、ACTの買収提案に対抗するなら自力成長により企業価値を高め株価を上げることが必要となります。
そのため、直近では巻き返し策も打ち始めています。国内では2024年9月に低価格の食品など関連商品を270品目に増やしていますし、海外では日本で培った惣菜などの食品を拡充することでアジアや欧州で新規店舗を増やし2030年には10万店まで拡大する意向です。
セブン&アイとしては今後、非中核事業という贅肉の切り落としによるグループ構造最適化に向けたマイルストーンと、本業のコンビニ事業で業績を上げるための成長戦略を明確にしてそれらを完遂することで、ACTが提案する株価水準を上回るような潜在価値が自社にあることを証明することが問われることになります。