アベノミクスの強力な金融緩和政策が功を奏し、円安が進行している。年明けの東京外国為替市場では、1ドル=90円台をつけた。2008年9月のリーマンショック後から続いた円高は、一時1ドル=75円台まで進み、輸出依存度の高い製造業が苦しんだ。なかでも電機メーカーは、為替割安感が高い韓国ウォンで攻勢をかける韓国勢などに競り負けていた。
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通貨の対米国ドル推移
通貨の対米国ドル推移
しかし、ここで明らかに潮目が変わった。ニッセイ基礎研究所上席主任研究員の三尾幸吉郎氏は「世界の基軸通貨であるドルに対する為替で、これまでとは逆に円が安くなる一方、ウォンや中国元が高くなっている。つまり、ダブルで為替の効果が出ているわけで、日本製品との価格差も縮まり、サムスンなどに奪われていたシェアの回復につながる」と話す。
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