数が減れば優先順位をつけられるようになる

たとえばテーマパークで考えてみましょう。アナタがあるテーマパークに来て8個のアトラクションに乗りたいと考えました。今まで通り8個回ろうと思ったら、ずっと「どう回るか」「ちゃんと全部回れるか」だけ考えてへとへとです。せっかく遊びに来たのに気持ちに余裕もなく逆にイライラしてしまいます。

しかし「半分だけにしてください」と言われたらどうでしょう。今日回るのは4個です。その場合はきっとどうしても乗りたいものだけを4つ選ぶのではないでしょうか? そうすると気持ちにも余裕ができ、のんびり散策したり、食事をゆったりとったりもできるのではないでしょうか。

そうなのです。目標が半分に絞られると、人は優先順位の高いものを選びます。優先順位をつけるということが大切なのです。頑張りすぎる人がなぜいっぱいいっぱいなのかというと、優先順位をつけないからです。知らず知らずのうちに「全部やるべき」などと考えてしまうのです。

それを「半分にしてください」と言われると優先順位をつけるという意識が出てきます。これが大切なのです。というわけで、今日からでもぜひ始めてください。「やりたいことの半分だけ」。

責任感が強いのはいいことだけではない

ほどほどにできない人は「過剰な責任感」に苦しめられていることが多いです。本来そこまで求められていないのに、どんどんと自分の責任のハードルを上げてしまう。その理由は「責任感が強いのはいいことだ」と思っているからです。

しかし責任感が強い人は、あれもこれも自分の責任にしていきます。しかも世の中には責任感のない人もいますから、そうした人々が自分の仕事を責任感の強い人に押しつけていきます。そしてさらに自分の責任が増えていくのです。

こうして見ていくと、責任感の強い人の問題は、「自分の責任がどんどん増えていく」というその状況にあります。自分に課せられたことに対して責任を持ってやるということには何ら問題がありません。

しかし、そういう人は評価が高まり、役職が上がったり仕事が増えたりします。

ここが問題なのです。なおかつ責任感の強い人にとって、「評価が高くなっている」という事実は、誇りや心の報酬につながっていることも多いです。そうなるとどうなるでしょうか?

「責任感が強い→評価が上がる、仕事が増える→もっと責任感を持とうと思う」

こんなスパイラルができてしまうのです。