小中高生を魅了した企画

27時間のコア視聴率を俯瞰してみよう。

裏局と比べフジが急伸させた時間帯が5か所ほどあった。

1つ目は土曜19時台の「超!学校かくれんぼ」。横浜高校を舞台にカギメンバーと目黒蓮(Snow Man)らが本気で隠れ、約2600人の生徒が総動員で探した。

【図表】「27時間テレビ」コア視聴率と各コーナー
スイッチメディア「TVAL」データから作成

2つ目は日曜朝の「FNS逃走中」。

舞台は山梨県の日本航空高等学校で、生徒たちも巻き込んだ2時間強で数字は急伸した。

3つ目は「100kmサバイバルマラソン」。

優勝したのはお笑いトリオ・モシモシのいけだったが、佐野文哉とのデッドヒートや、マラソン当日に離婚した金田朋子と森渉のゴールに胸を熱くした視聴者は少なくなかった。

4つ目は「サザエさん」。

総合司会を務める霜降り明星、チョコレートプラネット、ハナコの3組がゲスト声優としてアフレコに挑戦しており、前10週の放送より高いコア視聴率となった。

最後は「カギダンススタジアム」。

ハナコの岡部大が岩手県・花巻東高校と、同じくハナコの秋山寛貴が三重高校と組むなどしたが、チョコレートプラネットの松尾駿と埼玉県・武南高校のダンスには及ばなかった。

この時間帯のフジの急伸は、裏局に大打撃となった。

日曜夜と言えば、日テレの「ザ!鉄腕!DASH‼」「世界の果てまでイッテQ!」の並びが盤石だが、両番組でさえ前10週平均と比較すると視聴率を大きく失ってしまった。

特に「イッテQ!」は個人全体とコアで1.9%を失い、さらに19歳以下では2.7%も下落させてしまった。同企画の破壊力がいかに大きかったかがわかる。