「言いかえる力」トレーニング

Aと同じ意味になるように、Bの空欄を埋めます。

(A)「リーダーは責任が重いと感じた」→(B)「リーダーの責任の( )を感じた」

答えは「重さ」となります。

一般に、「み」による名詞化は主観的になり、書き手個人の感覚が反映されます。

人のアイコンが描かれた沢山の木製キューブの中から赤いものをルーペで見る人
写真=iStock.com/Kenishirotie
主観的になり、書き手個人の感覚が反映される(※写真はイメージです)

数値化することのできないような、あいまいなイメージがあります。

一方、「さ」による名詞化は、「み」の場合よりは客観的になります。

個人の感覚を離れ、状況によっては数値化も可能になります。

「み」をつければ名詞化できる

さて、類題を少しご紹介します。

①「深いところにはまって動けなくなる」→「( )にはまって動けなくなる」

②「親しくなれそうな感じがした」→「( )を感じた」

③「議論の結果、問題が明らかになった」→「議論の結果、問題が( )に出た」

④「高いところから眺めると全体が分かる」→「( )から眺めると全体が分かる」

⑤「退院後はまた泳げたら楽しいと思う」→「退院後は泳ぐのが( )だ」

⑥「苦しい気持ちを分かち合えるのも友達のよさだよ」→「( )を分かち合えるのも友達のよさだよ」

⑦「試合終盤の投球前の大谷翔平の表情はすごかった」→「試合終盤の投球前の大谷翔平の表情には( )を感じた」

答えは、①深み、②親しみ、③明るみ、④高み、⑤楽しみ、⑥苦しみ、⑦すごみ、となります。③だけ、元の言葉が形容動詞(「明らかだ」)ですが、意味は同様ですから特に気にすることはありません。

この程度の名詞化練習は、日常の中でいくらでもできますね。

大切なのは、「み」をつければ名詞化できるんだ、ということを「意識」させることです。この意識こそが、作文や読解記述の成否を分けます。